目の前に虫のような影がチラついて見えるようになった、
透明な虫みたいな影がずっと見える、
など急にこのような症状が出ると心配になったり、気になって授業や仕事に集中できなかったりしますよね。
今回は、目の前の虫に飛んでいるように見える飛蚊症(ひぶんしょう)のお話をしていきます。
目の前に透明な虫がチラついて見えるのは何?
視界の中に虫みたいな影がずっとチラついて見えるとほんと気になりますよね。
物事に集中できないしイライラするし。
また、パソコンの画面を見たときや明るい屋外に出たときは急にその影がはっきり見えたりして心配になります。
コレは、飛蚊症(ひぶんしょう)かもしれません。
飛蚊症とは字の通り、目の前を虫や浮遊物が飛んでいるように見えることをいいます。
見える浮遊物は、線状や粒状、輪っか、半透明の場合など様々です。
目をこすったり目を閉じたりしても消えることがなく、明るい場所に行けばいくほどはっきりと見えてしまい、
気になってしまう症状です。
この飛蚊症は生まれつきなっている人と生きていくうちになる人がいます。
飛蚊症の原因は?
飛蚊症になってしまう仕組みを説明します。
目には硝子体というゼリー状のものが詰まっています。
その硝子体はほとんどが水分なのですが、わずかに線維を含んでいます。
それが何らかの原因で、水分と線維が分離して空洞ができ、
やがて網膜とくっついていた硝子体が剥がれてしまい、
線維の塊がゼリー状の硝子体の中を泳ぎます。
これが影になって虫が飛んでいるように見える正体です。
飛蚊症の多くの原因は老化といわれています。ですが原因は老化だけではありません。
・ストレス
・紫外線
・ブルーライト
が原因になるということもいわれています。
過度なストレスを受けるとたくさんの活性酸素が発生します。
通常発生した活性酸素は体内で分解してくれますが、活性酸素の量が多いと分解が間に合わずに溜まってしまい、
目の硝子体の組織を変化させてしまうのです。
紫外線やブルーライトもたくさんの活性酸素を発生させるといわれています。
飛蚊症が治るまでの期間はどれくらい?
残念ながら飛蚊症は治りません。
上記で説明した通り、網膜から剥がれ落ちた硝子体の線維が影になって見えているので消えてなくなるということはありません。
ですが、慣れて影が気にならなくなることは十分ありえます。
ですがチラチラ見える虫のような影になかなか慣れずイライラする人もいるようです。
飛蚊症は治療法がないので眼科に行っても経過観察が多いです。
ですが、網膜裂孔や網膜はく離など他の病気の場合も飛蚊症と似た症状がでます。
このような病気は進行していくと失明につながるのでいち早く治療が必要です。
簡単な判断の目安を紹介します。
・虫のような影は目を動かすと一緒に動く
・虫のような影にだんだん慣れてきて感じにくくなっている
飛蚊症ではない他の病気の可能性の場合
・虫のような影は目を動かしても動かず同じ位置にある
・虫のような影が濃く増えてきた
・視力が急に悪くなった
飛蚊症かそうでないかの判断がとても大切です。
気になる方は一度眼科受診をおすすめします。
まとめ
今回は視界に虫のような影が見える症状、飛蚊症のお話を紹介しました。
飛蚊症には痛みはないですが、大きな病気が隠れている可能性があります。
視界の中に虫のような影が見えたり、輪っかが見えたりする症状が現れたら
判断してもらうためにも一度、眼科を受診してみるといいですね。